西武新宿線のクイーン NRAこと10000系「小江戸」号

 この数年で西武新宿線の歴史が激しく動いている。
 2025年夏、東村山駅前後の下り線が高架化され、西武新宿線で初めての連続立体交差区間が誕生した。そしてそれとほぼ時を同じくして、西武新宿線で長きにわたって活躍してきた旧2000系の最後の4両がひっそりと引退し、横瀬へ廃車回送された。

 そして、この時期に話題になっていたのは、西武新宿線の特急列車の将来についてであった。西武鉄道から2027年から新宿線に新たな座席指定列車サービスを開始するとアナウンスされ、現在運行されている特急「小江戸」の廃止が噂されるようになった。
 そして2026年2月、西武鉄道から2027年春に新座席指定サービスを提供する車両として40000系「トキイロ」が発表された。同時に特急「小江戸」号の運行終了も公式にアナウンスされ、西武新宿線から特急電車が消えることが決定的となった。

 1993年12月ダイヤ改正から西武新宿線で運行を開始した特急「小江戸」号、西武鉄道の当時の新型特急車10000系「NRA」が最初に投入されたことで沿線の話題をさらった。そしてこれまでロマンスカータイプの特急電車の運転が週に一度だった西武新宿線で毎日の終日運行となり、通勤電車ばかりだった西武新宿線に花を添える存在として活躍を続けてきた。
 私にとっても、西武新宿線を利用した際や撮り鉄した際に「小江戸」号に出会うとテンションが上がったものである。西武新宿線沿線で少年時代から育った来た者として、他路線に自慢できる特急電車だった。
 そんな存在が、あと1年あまりで姿を消すのである。

 そこで「小江戸」号最後の1年、西武新宿線を走る特急電車の記録を残そうと考えた。今回はその最初の記録となる。

2026年2月23日 西武鉄道新宿線 田無〜花小金井間
 2月も下旬となり春の暖かさを感じるようになった2026年2月23日、私は花小金井駅から徒歩で行ける踏切にやってきた。緩やかな勾配の先にカーブがあるこの場所で、運行終了まであと1年あまりとなった「小江戸」号の記録を始めることにした。このシリーズの撮り鉄では、「小江戸」号とともに現在西武新宿線を走る車両についても、記録を残すことにする。
 撮影地に到着するとカメラの準備が出来る前にレストラン列車「52席の至福」が通過していった。
 最初に撮影したのは、その後を追うようにやって来た新2000系最終製造車2055編成。

 新2000系もかなり数を減らしている。去年の「花見」の時にも感じたが、新宿線での活躍が長い2000系が減って、池袋線からの転属車がほとんどになった。
 次に撮影したのは、2編成しかない6000系のオリジナルスタイルの1本、6102編成だ。
 近年の機器更新を経ても前面がオリジナルスタイルのまま保たれたのは嬉しい。

 同じ撮影地で、望遠にしたり広角にしたりと、色々と試してみている。
 下り電車は逆光になるが、こんな感じで撮影することにした。
 ひとつの撮影地で下りも上りもと欲張るのが、『オレ流』ってヤツです。でも撮影は上り列車優先、カブるときは下りを優先するかもしれないけどという感じだ。

 スマイルトレインこと30000系を真正面から撮ると、そのユーモラスな表情が際立つ。
 下りを後撃ちするが…厳しいな。でも余裕があればこんな写真も撮るだけ撮っている。
 新2000系まなの未更新車が来た、これも本当に数が減った。
 8連固定なのは確かだけど、車号未確認。

 新2000系は来れば無差別に撮影している。
 20000系を撮った。現在の西武新宿線通勤電車では「新しくもなく古くもなく」というポジションに立っている。
 スマイルトレインとは対照的な保守的なデザインは悪くない。むしろ好きな方だ。
 スマイルトレインもすっかり西武鉄道の旅情として定着した感があります。
 撮り鉄していても、これが来るとついつい撮り溜めてしまう。
 また未更新の新2000系がやって来た。
 今回からカメラが変わっているのですが、広角気味にするとなんかブレる。
 走り去る新2000系を後撃ちしてみた。こんな感じなら上り「小江戸」号も後撃ち行ってみよう。

 ちなみに前の写真もろとも、車号確認できず。
 下り準急で6000系オリジナルスタイルのもう1本、6101編成がやってきた。
 「準急」って本当に減ったけど、「玉川上水」って行き先の電車は増えたと思う。この子はこのまま入庫かなぁ?。
 下りの「小江戸」号がやって来た。2003年に追加製造された10112編成。NRA唯一のインバータ制御車で、新宿線での活躍で印象的な1編成だ。
 外観の特徴は見ての通り、前面の愛称表示がLED電光掲示であることだ。

 この電光表示が、撮影条件によっては「ハズレ」になってしまうのも難点。今回は上手く撮影できているけど。
 走り去る10112編成、望遠を目一杯伸ばして、花小金井のカーブに飛び込んでゆく後ろ姿です。
 10112編成と入れ替わるように、すぐに上り「小江戸」号がやって来た。NRAの特徴がよく出た写真になったと、自画自賛の一枚だ。
 同じ上り「小江戸」号を、広角にしてもういっちょという感じで撮影。
 実はこの時、先行の各停が田無駅に詰まっていたようで、注意信号を受けてゆっくりゆっくり走っていたので出来たこと。

 これが撮れたので、次の上り「小江戸」号も望遠で撮ることに変更した。
 ゆっくり走っているので、後撃ちもきれいに決まった。というかこの時は、ほぼ停止状態でした。
次のページへ 「撮り鉄日記」トップへ